【学習法】4回読む子と、1回読んで3回思い出す子。1週間後に強いのはどちらでしょう?

英語(英検対策)・国語・社会・理科を教えている「しょうた」です。小学生低学年から高校生まで、年代を問わず幅広く担当しています。

わたしのブログでは、日々の授業での経験をもとに、勉強の取り組み方や成功事例、時には生徒と話し合った時事問題などについて綴っています。

「覚えた?」と聞くと、「うん、3回読んだ」と返ってくることがよくあります。読んだ回数は、努力の量として数えやすいからです。けれど、読んだ回数と1週間後に残っている量は、実はあまり比例しません。ある心理学の実験がそのことを示しています。

4回読んでも、1週間後には抜けていく

岩手大学が公開している研究紹介に、わかりやすい実験が載っています。2006年に発表された研究で、約270語の文章を使い、(1)5分の熟読を4回くり返す、(2)熟読3回に「思い出す作業」を1回混ぜる、(3)熟読1回に「思い出す作業」を3回混ぜる、の3通りを比べたものです。

学習が「頭に入れること」だけで成り立つなら、4回読んだ条件がいちばん良いはずです。実際、学習の5分後にテストすると、そのとおりの結果になります。

ところが1週間後にもう一度テストすると順位が入れ替わり、思い出す作業を多くした条件のほうが上でした。岩手大学の記事は、いまの心理学では「学習はアウトプット(想起)において生じる」と考えられている、と説明しています。

「閉じて思い出す」を、1分だけ混ぜる

やり方は簡単で、教科書やノートを閉じる時間をつくるだけです。

社会なら「今日の範囲で出てきた言葉を3つ、何も見ずに書く」。

理科なら「あの実験、どうしてああなったんだっけ」と声に出して説明してみる。

英単語は、赤シートで隠して眺めるより、白い紙に思い出して書いてから教科書で答え合わせをしたほうが残ります。

赤シートは、隠したそばから答えが見えるので「思い出した」つもりになりやすい道具です。1秒でも「うーん」と考える時間が入るかどうかが、分かれ目になります。

思い出せなかったところが、いちばん伸びる

この方法を勧めると、「思い出せないと落ち込む」と言う生徒がいます。

でも、思い出せなかった項目こそ、次に覚え直したときにいちばん定着します。テストは点をつけるためのものだと思っていると、思い出せないことが失敗に見えてしまう。練習の一部だと分かると、抜けを見つけた時点で得をしていることになります。

わたしが授業で感じているのは、この切り替えができた生徒ほど、間違いを隠さなくなるということです。

おわりに

思い出す練習は、机に向かう時間を増やさなくてもできます。同じ30分の学習時間の中に1分混ぜるだけの話です。

日本の学校から離れた場所で学んでいると、日本の教科書を開く時間そのものが限られがちですが、限られているからこそ、やり方の違いで大きな差になります。読む回数を増やせないときほど、閉じて思い出す時間を混ぜてみてください。

優心オンラインでは、海外在住者専門の個別指導塾として、指導経験の豊富な講師陣が、生徒一人ひとりの理解度や興味、学習環境に合わせてきめ細やかなサポートを行なっています。

ただ勉強ができるようになることを目指すのではなく、ひとりひとりのお子さんが楽しんで勉強に取り組み、生きる力を身につけることに重きを置いています。

海外にいながら、日本の学校の学習に合わせて進めることも可能です。

お子さんの学習について何かご不安な点があれば、ぜひ一度当塾にご相談ください。

参考文献