【コラム】海外在住の子どもが算数でつまずく3つの理由
海外に住んでいるお子さんの算数レッスンを担当していると、よく聞くご相談があります。
それは、「計算はできるのに、文章問題になると急にできなくなる」というものです。
足し算や引き算、かけ算などの計算は問題なく進められるのに、文章問題になると手が止まってしまう。
実はこれは、海外在住のお子さんによく見られる特徴の一つです。
今回は、海外在住の子どもが算数でつまずきやすい理由を3つに分けて考えていきたいと思います。
こんなお子さんはいませんか?
・計算問題はスラスラ解けるのに文章問題が苦手
・問題の意味がよく分からないと言う
・式の立て方が分からず止まってしまう
・単位や言葉の意味でつまずく
このような様子が見られる場合、算数が苦手というよりも、学習環境の違いが影響していることが多いです。
☑ ポイント① 日本語の理解が必要になる
文章問題は、計算だけでなく日本語の読解力も必要になります。
「全部で」「残りは」「合わせて」「何倍」など、算数特有の言い回しを理解していないと、どんな式を立てればいいのか分からなくなってしまいます。
海外では普段の生活や学校が現地語中心になるため、日本語で問題の状況を理解するだけでもエネルギーを使います。
つまり、算数が苦手というよりも、日本語で考えることに時間がかかっている場合が多いのです。
☑ ポイント② 問題の形式が日本と違う
海外の算数と日本の算数では、問題の出し方や考え方が違うこともあります。
日本の算数は、文章を読み取り、式を立てて考える力を重視します。
一方で、海外では計算力や考え方のプロセスを重視することが多く、文章問題の量や形式が異なる場合もあります。
そのため、日本の問題に初めて触れると、「どう考えればいいのか分からない」と感じてしまうことがあります。
これは能力の問題ではなく、慣れていないだけというケースも少なくありません。
☑ ポイント③ 式を立てる経験が少ない
文章問題で一番難しいのは、「式を立てること」です。
計算はできても、どの数字を使ってどの順番で計算するのかを考えるには、練習が必要になります。
特に海外在住のお子さんは、日本の文章問題に触れる機会が限られているため、式を立てる経験が少ないことがあります。
しかし、何度か一緒に考えていくうちに、
「これは足し算だね」
「ここは引き算だね」
と、少しずつ考え方が身についていきます。
算数は「言語」と「経験」で伸びていく
海外在住の子どもが算数でつまずくのは、能力が足りないからではありません。
日本語の理解、問題形式の違い、経験の少なさ。
この3つが重なって、一時的に難しく感じているだけのことが多いのです。
少しずつ日本の文章問題に慣れ、考える経験を積み重ねていけば、確実に力は伸びていきます。
海外にいても、環境に合わせた学び方をすれば算数はしっかり身につけることができます。
算数が苦手なのではなく、「まだ慣れていないだけかもしれない」。
そんな視点を持ちながら、お子さんの学びを見守っていけたらいいなと感じています。
(沢村)