【国語】語彙力は“読める力”の土台になる【レッスン日記】

今回は、「語彙力」についてお話したいと思います。普段、日本語で話していて、日本語で日本のニュースを見たり、本を読んだりしているとある程度の語彙力はついてくると思います。

例えば、「前代未聞」「取捨選択」といった四字熟語や「田舎」「芝生」といった特殊な読み方の漢字など。

しかし、海外で住んでいる子どもたちにとっては日本に住んでいるような生活環境とは違う場合が多いと思います。国語の学習している子どもたちでそのような「語彙力の壁」に当たる子は少なくはありません。

なぜ語彙力が大切なのか

 語彙力というと「言葉をたくさん知っていること」と思われがちですが、本質はもう少し深いものです。語彙は“概念の引き出し”です。言葉の意味が曖昧なまま文章を読むと、読み取ったつもりで実はズレていた…なんてこともよくあります。

 たとえば四字熟語。
「一石二鳥」「以心伝心」などは海外にいても使う機会がありますが、「付和雷同」「右往左往」「自縄自縛」などは日常でほとんど耳にしません。
 実際Nさんも、文章中に「取捨選択」という語が出てきたとき、正確に説明できずモヤモヤしていました。語彙力が弱いと、読解問題の“筆者の意図をつかむ”部分が特に読みにくくなります。

海外在住の子は語彙の差が出やすい

 海外に住む子たちは、日本語の語彙がどうしても偏りがちです。家庭内の会話はスムーズでも、学校の教材や試験に出てくるような語彙に触れる機会が少ないため、難語・熟語・慣用句は大きなハードルになります。

 実際、「これ日本語ではなんて言うんだっけ?」
「漢字は書けるけど意味が説明できない…」
こんな声はとても多いんです。

 でも、これは“弱点”ではなく、成長ポイント。語彙は触れれば触れるほど伸びるし、海外で生活しているぶん、英語や現地語の語感が鋭い子が多いので、日本語の語彙も吸収スピードが早いのが特徴です。

語彙力を伸ばすコツ

 レッスンでは、四字熟語の意味をただ暗記するのではなく、「例文に置き換える」「反対の意味の語と比べる」というやり方をよく取り入れています。
 たとえば「右往左往(混乱して落ち着かない様子)」なら、
「台風の日、駅のホームで人が右往左往していた」
という実例を作ることで、語のイメージが一気につかめます。

 漢字も同じで、形だけ覚えるより、意味と使い方を一緒に覚えるほうが定着が早いです。Nさんも、文章中で意味を理解しながら問題を解くようになってから、「あ、これ見たことある!」とつながる瞬間が増えてきました。

まとめ:語彙は“読める力”の入口

 語彙力は、読解力・表現力・作文力のすべての土台。とくに海外在住の子どもたちは、触れている日本語の量が限られるぶん、語彙の伸びがそのまま学習全体の伸びにつながります。

 読解問題で悩んでいる、文章がなんとなく読みづらい――そんなときは、語彙を一段深く理解するところから始めてみるのがおすすめです。
 レッスンでは、単なる暗記ではなく「意味をつかむ」「使ってみる」「つながりで覚える」この3つを意識して、語彙力アップをサポートしていきます。

(沢村)