【コラム】読解力と日常生活の関わり
今回は「読解力と日常生活」について考えてみたいと思います。
国語の授業というと、「文章題を解くための力」と思われがちです。しかし、読解力は教科書やテストのためだけに必要なものではありません。むしろ日常生活の中でこそ、その大切さを実感できる場面がたくさんあります。
読解力は「情報を受け取る力
たとえば、学校や習い事で配られるプリント。行事のお知らせや持ち物の指示が書かれていますが、正確に読み取れなければ忘れ物につながります。また、算数の文章題も「条件を正しく理解できるかどうか」が解けるかどうかを左右します。
読解力は、単に文字を「読む」だけではなく、「意味を受け取る」力。これは生活すべての場面で必要になる力です。
人との会話も「読解」
実は会話もまた読解の一種です。相手の言葉をただ耳に入れるだけではなく、「この人はどういう気持ちで言っているんだろう」「本当に伝えたいことは何だろう」と考えることが、コミュニケーションには欠かせません。
以前レッスンで、生徒が作文を書いてきたとき、「ただ事実を書いただけ」になってしまうことがありました。そこで「そのときどう感じたの?」と聞くと、「あ、そこも書いていいんだ」と表情が変わりました。文章でも会話でも、「言葉の裏にある気持ち」を読み取ることが大切なのです。
海外で暮らす子どもたちにとって
海外に住む子どもたちにとって、日本語に触れる機会は家庭とレッスンが中心です。だからこそ、読解力が身につくと日本語の理解がぐっと深まり、学びの幅が広がります。
また、現地校では英語や現地語で授業を受けている子も多いですが、そこで必要になるのもやはり読解力。例えば理科の実験レポートや歴史の長文解説など、「言葉の意味を正しく読み取る力」は科目を問わず求められます。
つまり、国語の読解力は日本語だけでなく、すべての学びの基盤になる力でもあるのです。
「読む」を「生きる力」に
読解力は、子どもたちが将来大人になってからも役立ちます。契約書を読んだり、説明書を理解したり、あるいはニュースやネットの情報を正しく判断したりする場面で、必ず必要になるからです。
だからこそ、子どもたちには「読むことはテストのためじゃない。自分の生活や将来を支える力なんだよ」と伝えたいと思っています。
生活に必要な読解力
読解力は「勉強のためのスキル」ではなく、「生活を支える基礎力」です。
海外で暮らす子どもたちにとっても、日本語学習の一環としてだけでなく、日常生活や将来の学びに直結する力になります。
レッスンを通して、ただ問題を解くためではなく、「読む力を生きる力に変えていく」ことを、これからも大切にしていきたいと思います。
(沢村)