【コラム】できるのに不安な子どもたち
できているのに「合ってる?」と聞きたくなる
レッスンをしていると、答えは合っているのに何度も「これで大丈夫?」と確認してくる子がいます。
計算も合っているし、考え方も間違っていない。それでもどこか不安そうで、自分の答えに自信が持てない様子です。
でも、その姿を見ていると「自信がない」というよりも、「ちゃんと理解したい」「間違えたくない」という気持ちの強さを感じます。
何となく答えを出しているのではなく、きちんと分かっているかを確かめたい。
そう思えること自体が、実はとても大切な力だと思っています。
海外で学ぶからこその不安もある
海外で生活している子どもたちは、学校では英語、家では日本語というように、言語を行き来しながら学習しています。
さらに、日本のカリキュラムに合わせて勉強している場合、「今どのくらいできているのか」を実感しにくいこともあります。
周りに同じ内容を勉強している友達が見えにくい分、
「これで合っているのかな」
「自分のレベルは大丈夫かな」
と不安になりやすいのも自然なことです。
正解よりも「どう考えたか」を大切に
そんなときに意識しているのは、正解かどうかだけで終わらせないことです。
「どこを見てそう思ったの?」
「どうやってその式を立てたの?」
と、考えた道筋を一緒に言葉にしていきます。
最初は「えっと…なんとなく」と止まってしまうこともありますが、
少しずつ自分の思考を説明できるようになると、
「ちゃんと分かっていたんだ」という実感が生まれてきます。
その積み重ねが、「たぶん合ってる」から「自分で確かめられる」へと変わっていくのだと思います。
不安は伸びようとしているサイン
不安になるのは、できていないからではなく、
「もっと分かりたい」と思っているからこそ生まれる感情です。
何も考えていなければ、そもそも不安にはなりません。
だからこそ、「不安=ダメ」ではなく、
「ちゃんと考えている証拠だね」と伝えるようにしています。
自信は、急に生まれるものではなく、
自分で考えて納得できた経験の積み重ねの中で少しずつ育っていきます。
できているのに不安になる子どもたちは、
それだけ伸びる力をしっかり持っているということ。
その気持ちを大切にしながら、安心して学べる時間をこれからも一緒に作っていきたいと思います。
(沢村)