この暑さを、教材にしてみる
英語(英検対策)・国語・社会・理科を教えている左雲(さくも)です。小学生低学年から高校生まで、年代を問わず幅広く担当しています。
わたしのブログでは、日々の授業での経験をもとに、勉強の取り組み方や成功事例、時には生徒と話し合った時事問題などについて綴っています。
「今年も暑いですね」
夏の授業は、たいていこの一言から始まります。挨拶のようなものですが、実はここに、理科の教材がまるごと隠れています。
気象庁の統計によると、日本の最高気温が35℃以上になる猛暑日の年間日数は、長期的に増え続けています。直近30年間の平均は、統計を取り始めた最初の30年間と比べて、およそ3.9倍。
「昔より暑くなった」という大人の実感は、数字にも表れているのです。
この事実を「大変だね」で終わらせるのは、少しもったいないと思っています。
暑さは各科目の勉強につながる
気温という一つの話題が、教科書のどこにつながるかを並べてみます。
天気の変化:気温はどう測るのか。なぜ地上から1.5mの高さで、日陰で測るのか
水のすがた:打ち水が涼しいのは、水が蒸発するときに熱を奪うから
もののあたたまり方:アスファルトと土では、なぜ表面温度が違うのか
社会・環境:ヒートアイランド現象。都市化と気温上昇の関係
一つの現象を入り口にすると、単元の壁が消えます。理科が面白くなるのは、たいていこの瞬間です。
家でできる観察3つ
道具は温度計一本で足ります。
一つ目、日なたと日陰の地面の温度。同じ時刻に、同じ場所の日なたと日陰を測るだけです。差は10℃以上になることもあります。
二つ目、アスファルトと土と芝生。素材によって温まり方が違うことが、数字ではっきり出ます。ヒートアイランドの話が、いっきに身近になります。
三つ目、打ち水の前と後。まいた直後ではなく、5分後、10分後と測るのがコツです。水が蒸発していく過程が見えてきます。
大切なのは、記録すること
どの観察も、「涼しかった」で終えないでください。数字にして、時刻とセットで書き残す。
これだけで、遊びが研究に変わります。
三日間続ければ、傾向が見えてきます。同じ条件なのに数字が違えば、「なぜだろう」という問いが自然に生まれます。予想と違う結果が出たときこそ、いちばん学んでいるときです。
わたしの授業でも、体感を数字に置き換える作業を大切にしています。「暑い」は感想ですが、「昨日より2℃高い」は事実です。この違いを扱えるようになることが、理科を学ぶということだと思っています。
海外にお住まいのご家庭では、日本とはまったく違う気候の中で夏を過ごされているかと思います。日本より涼しい土地もあれば、乾燥した猛暑、雨季の蒸し暑さと、条件はさまざまでしょう。
だからこそ、比べる材料があります。 同じ気温でも、湿度が違えば体感はまるで違う。日本の夏がなぜ「暑苦しい」と表現されるのか、外から見ると、その理由がよく分かるはずです。二つの気候を知っているというのは、理科の観察者としてとても恵まれた立場です。今いる場所の空気を、ぜひ数字にしてみてください。
優心オンラインでは、海外在住者専門の個別指導塾として、指導経験の豊富な講師陣が、生徒一人ひとりの理解度や興味、学習環境に合わせてきめ細やかなサポートを行なっています。
ただ勉強ができるようになることを目指すのではなく、ひとりひとりのお子さんが楽しんで勉強に取り組み、生きる力を身につけることに重きを置いています。
海外にいながら、日本の学校の学習に合わせて進めることも可能です。
お子さんの学習について何かご不安な点があれば、ぜひ一度当塾にご相談ください。