【雑談】好きなことでつながる関係
突然ですが、私は生粋のアニメ・マンガ・ゲーム好きです。
そのおかげか、授業中の雑談では子どもたちと趣味の話でよく盛り上がります。
今回は、そんな“好きなこと”をきっかけに、生徒同士が間接的につながった、ちょっとあたたかいエピソードをご紹介します。
好きなことは、とことん語れる
子どもたちは、好きなものの話になると目がキラキラします。
ゲーム、アニメ、マンガ、ぬいぐるみ、動物……テーマはそれぞれですが、どの子も語り出すと止まりません。
わたしは、毎授業のちょっとした変化や話題の中から、その子の「好き」にできるだけ寄り添うようにしています。
たとえば、Zoomのアイコンが変わっていたら「それって〇〇だよね?」と聞いたり、名前欄が何かのセリフになっていれば「そのキャラ好きなの?」と反応したり。
ほんの些細なことでも、見逃さず声をかけるようにしています。
もちろん、「やりたくない…」といったネガティブなサインにも敏感に気づけるよう心がけています。
どんな気持ちも、まずは受け止めること。それが信頼関係の第一歩だと思っています。
日頃の会話の延長線
ある日の授業。
Yさんが「ユニクロでワンピースのTシャツ全種類買ったんだ!」と満面の笑みで話してくれました。
わたしもワンピース好きなので、「えっ、それ知らなかった!すごい!」と大盛り上がり。
数日後、別の授業でKさんがワンピース好きだという話になり、「Yさんも全種類Tシャツ買ったって言ってたよ」と伝えると、Kさんはびっくり&大喜び。
「えっ、そんなのあったの!?うらやましい~!」と反応してくれました。
このとき、ふと気づいたことがありました。
YさんとKさん、実は同じ国、同じ学年。
顔を合わせることはなくても、なんとなく“仲間”のように感じてもらえたようです。
『ワンピース』がつないだ小さな橋
その後、YさんにKさんの反応を伝えると、嬉しそうにこう言ってくれました。
「今度ワンピースのイベントがあるらしいから、Kさんに伝えてください!」
早速次のKさんの授業で伝えると、
「えーうれしい!教えてくれてありがとう。時間あったら行ってみる!」と笑顔に。
好きなものを通して、直接話したことがなくても、誰かとつながれた感覚って、なんだかうれしいものですよね。
雑談は学びの土台
授業というと、どうしても「勉強する場所」と思われがちですが、
その前に「安心して話せる時間」であることが大切だと考えています。
だからこそ、雑談や好きなことを話す時間は、学びの土台になるもの。
子どもたちの“好き”に共感しながら、わたしも一緒にワクワクする。
その積み重ねが、「この先生なら話してもいいかな」「この場所はちょっと楽しいかも」につながっていけばいいなと思っています。
(沢村)