【夏休みお悩み相談】自由研究が調べただけで終わってしまう理由

英語(英検対策)・国語・社会・理科を教えている左雲(さくも)です。小学生低学年から高校生まで、年代を問わず幅広く担当しています。

わたしのブログでは、日々の授業での経験をもとに、勉強の取り組み方や成功事例、時には生徒と話し合った時事問題などについて綴っています。

夏休みの自由研究について相談を受けるとき、わたしはまずテーマを聞きます。すると、こんな答えが返ってくることがあります。

「カブトムシについて調べます」

「地球温暖化について調べます」

どちらも立派なテーマに見えます。けれども経験上、この形で始めた自由研究は、図鑑やインターネットの内容を写しただけで終わってしまうことが多いのです。原因はやる気でも調べ方でもありません。最初の問いの立て方にあります。

「〇〇について」は、問いではありません

「カブトムシについて」は、テーマであって問いではありません。調べることを書いているだけで、答えるべきことが決まっていないのです。だから調べても、どこで終わってよいのか分からなくなります。

問いの形になっているかどうかは、簡単に見分けられます。

それは、その一文に「?」をつけて、意味が通るかどうか。 これだけです。

「カブトムシについて?」では通じません。けれども「カブトムシは、どんなにおいに一番集まるのか?」なら、はっきりと問いになっています。

良い問いには、比べるものがある

もう一歩進めるコツをお伝えします。良い問いには、たいてい比較か変化が含まれています。

比較:AとBでは、どちらが〇〇か

変化:〇〇を変えると、結果はどうなるか

先ほどの例で言えば、「バナナと砂糖水では、どちらにカブトムシが多く集まるか」。これなら、やることが自然に決まります。両方置いて、数を数えればよいのです。結果が予想と違ってもかまいません。むしろ違ったときのほうが、考察は面白くなります。

温暖化のような大きなテーマも同じです。「地球温暖化について」ではなく、「日陰と日なたで、地面の温度はどれくらい違うのか」。身近な小さい問いに下ろすと、自分の手で確かめられるものになります。

問いを一段階下げる練習

授業では、生徒の言葉をこう変換していきます。

「星について調べたい」→「一週間で、月の形はどう変わるのか」

「お菓子が好き」→「アイスは、どんな容器に入れると溶けにくいのか」

大きな問いを小さくする作業は、そのまま理科の考え方そのものです。 自由研究の価値は、提出物の見栄えではなく、この過程にあります。

保護者の方にお願いしたいのは、答えを教えないことです。「どうしてだと思う?」と聞き返すだけで十分です。答えを渡された自由研究は、子どもの記憶にほとんど残りません。

海外にお住まいのご家庭では、日本の学校のような自由研究の課題がない場合もあれば、一時帰国と重なって時間が取りにくい場合もあるかと思います。

けれども、この「問いを立てる力」は、宿題があるかどうかとは無関係に育てられます。むしろ日本と違う気候、違う植物、違う街並みの中にいることは、問いの材料が豊富にあるということです。 なぜここには蚊が多いのか。なぜこの果物は日本で見かけないのか。その一つを選んで確かめてみるだけで、立派な研究になります。

ぜひ、ここでお伝えした問いの立て方を参考にしてみてください。

優心オンラインでは、海外在住者専門の個別指導塾として、指導経験の豊富な講師陣が、生徒一人ひとりの理解度や興味、学習環境に合わせてきめ細やかなサポートを行なっています。

ただ勉強ができるようになることを目指すのではなく、ひとりひとりのお子さんが楽しんで勉強に取り組み、生きる力を身につけることに重きを置いています。

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