【国語】間違えるって悪いこと?【レッスン日記】

今回は、国語のレッスンで「間違えることの大切さ」について感じたことをお話しします。


小学2年生の国語を学習しているJさん。とてもまじめで、コツコツ努力できるタイプです。予習もしっかりしていて、漢字も言葉の意味も完璧にしてからレッスンに臨みます。
そんなJさんですが、実は「間違えること」がとても苦手。音読でつまずいたり、読解で少し答えが違ったりすると、眉をひそめて悔しそうな表情を見せます。

間違えるのは「のびしろのサイン」

子どもたちを見ていると、完璧を目指すあまり「間違えてはいけない」と思い込んでしまう子が多いように感じます。
でも、本当はその“間違い”こそが成長のチャンス。
Jさんにも、「間違えたっていいんだよ。むしろ、今わかったからこそ次にできるようになるね」と声をかけています。

間違えるというのは、理解が浅い部分を見つけたということ。
たとえば、音読で漢字を読み間違えたときも、ただ正しい読みを教えるのではなく、「どうしてそう読んだと思う?」と聞くと、意外とそこには本人なりの考えがあります。
そのやりとりを通して、言葉の成り立ちや意味への興味が広がっていくのです。

「悔しい」がある子は伸びる

Jさんが音読でうまく読めなかったとき、少し目を伏せながら「もう一回やっていい?」と言いました。
この“悔しい”という気持ちは、勉強においてとても大切な原動力です。
失敗しても投げ出さずにもう一度挑戦できるのは、「できるようになりたい」という前向きなサイン。
その姿勢こそが、学びの質をぐっと高めてくれます。

「できなかった」から「できた」に変わる瞬間

レッスンでは、間違いをただ直すのではなく、少し時間を置いてもう一度挑戦してもらうことにしています。
一度つまずいたところを次にスラスラ読めたとき、Jさんの表情がパッと明るくなる瞬間があります。
その「できた!」という実感が、次の学びへの自信につながるのです。

完璧を目指すことは悪いことではありません。
でも、間違いを恐れてしまうと、学ぶこと自体が窮屈になってしまいます。
大事なのは、「間違えても大丈夫」という安心感の中で、少しずつできることを増やしていくこと。

Jさんのように「悔しい」と思える気持ちを大切に、これからも一緒に“できた!”の瞬間を積み重ねていきたいと思います。

(沢村)