【国語】自分で考える力を育てる読解レッスン【レッスン日記】

今回は、中学3年生のNさんとの国語レッスンの様子を紹介します。
Nさんは高校受験に向けて、「読解問題」と「小論文」の2本立てで学習を進めています。どちらも受験に欠かせない力ですが、今回はそのうちの「読解問題」に焦点をあてたレッスンについてです。

宿題も“自分で進める”がポイント

まずNさんには、平日に 1日1題(大問) のペースで問題を解く宿題を出しています。
5日間で合計5題。解き終わったら自分で丸付けをして、間違えた問題や「なぜそうなるのか」が分からなかったところをメモしておくようにしています。

この「自分で丸付けをする」というステップは、実はとても大切です。
ただ答えを合わせるのではなく、「どの部分でつまずいたのか」を自覚することが目的。
中学3年生という年齢は、これからの高校生活にもつながる「自立した学び方」を身につけていく時期でもあります。
だからこそ、あえて“すべてを先生が教える”のではなく、まずは自分で考える時間を大切にしてもらっています。

根拠を探す力を育てる

レッスンでは、まず「どこがわからなかった?」と問いかけるところからスタートします。
するとNさんは、「ここまではわかったけど、この選択肢の違いが分からない」「この記述の根拠が見つけられなかった」と具体的に教えてくれます。

その上で一緒に本文を確認し、選択問題でも記述問題でも「根拠がどこに書かれているか」を探す練習をします。
はじめのころは「なんとなくこの答えかな」と感覚で選んでしまうこともありましたが、最近は「ここに書いてあるからAだと思う」と、根拠を示して説明できるようになってきました。

この“根拠をもとに考える姿勢”は、小論文にもつながります。
文章を読み取るときも、意見を書くときも、「理由づけ」ができることが本当の理解につながるからです。

自分で学ぶ姿勢が受験力を育てる

中学3年生というと、どうしても「受験のために勉強する」意識が強くなりがちですが、
Nさんのように自分で課題を管理し、できなかったことを次に生かそうとする姿勢は本当に立派です。
これまでの積み重ねで、読むスピードも速くなり、設問の意図を読み取る力も確実に上がっています。

家庭教師のレッスンは、限られた時間でどれだけ「自分の力でできること」を増やせるかが鍵。
Nさんのように「自分で考える力」を大切にしながら進めることで、入試本番でも落ち着いて取り組めるようになります。

受験勉強の最終段階に入るこの時期、
“教わる勉強”から“自分でつかむ勉強”へ。
その切り替えができたNさんの姿を見て、日々の成長を感じています。

(沢村)