【コラム】「うちの子、本を読まない…」から考える読書との向き合い方
「本を読みなさい!」
子どもの頃、一度は言われたことがある言葉ではないでしょうか。
そして今度は、自分が子どもに同じことを言っている…。
そんな保護者の方も多いかもしれません。
特に海外で生活していると、日本語に触れる時間を増やしたいという思いから、「読書をしてほしい」と感じる場面は多いですよね。
ただ実際には、
「全然読まない」
「漫画ばかり読む」
「数ページで終わる」
という悩みもよく聞きます。
今回は、そんな“読書との向き合い方”について、レッスンの中で感じていることを書いてみたいと思います。
「読書=勉強」になると苦しくなる
子どもたちを見ていると、本が苦手になる理由の一つに、
「読書=勉強」
になってしまっているケースがあります。
・漢字が多くて疲れる
・意味を理解しなきゃいけない
・感想を書かないといけない
こうした“やるべきこと”が増えるほど、本を開くハードルは高くなっていきます。
特に海外在住のお子さんの場合、普段は英語環境で生活していることも多く、日本語の文章を読むだけでも実はかなりエネルギーを使っています。
だからこそ、まずは
「日本語を見ることに抵抗をなくす」
という段階がとても大切だと感じています。
漫画や図鑑も立派な“読書”
「うちの子、本は読まないんですけど、漫画なら読みます」
これは実は、とても良い入り口です。
漫画でも、吹き出しを読み、流れを理解し、言葉を覚えています。
図鑑も同じで、「好き」があるからこそ自然に言葉に触れられます。
野球好きの子なら野球図鑑。
動物が好きなら生き物の本。
ゲームが好きなら攻略本でもいい。
最初から“ちゃんとした読書”を求めすぎず、その子が興味を持てるものから始めることが大切です。
「読めた!」の経験を積み重ねる
読書習慣をつけるうえで一番大切なのは、
「最後まで読めた」
という成功体験です。
難しすぎる本を渡されると、途中で疲れてしまいます。
逆に、少し簡単なくらいだと、スラスラ読めて達成感につながります。
この「読めた」が積み重なることで、少しずつ長い文章にも挑戦できるようになります。
大人も“好き”から読むことが多い
私自身も、大人になってからは「勉強のため」というより、自分の興味があるものを読むことがほとんどです。
好きなテーマだからこそ読み進められるし、自然と知識も増えていきます。
子どもたちも同じで、
「読まなきゃ」ではなく、
「気になるから読む」
という状態の方が、言葉はずっと身につきやすいのだと思います。
読書は“量”より“続けること”
毎日本を1冊読む必要はありません。
5分だけでもいい。
1ページだけでもいい。
大切なのは、「日本語を読む時間」が生活の中に少しでもあることです。
海外生活の中で、日本語に触れる時間は意識しないと減ってしまいます。
だからこそ、読書を“勉強”として押しつけるのではなく、自然に楽しめる形を見つけていけたらいいですよね。
「本を読まない」ではなく、
「どんなものなら読めそうかな?」
そんな視点で考えてみると、子どもたちの“読むきっかけ”が少し見えてくるかもしれません。
(沢村)