雑談ってそもそも必要?

今回は、私のレッスンの中で大切にしている「雑談」についてお話ししたいと思います。
テーマは、<好きなこと>。

え?定番すぎるテーマ?
いえいえ、これが意外と奥深くて、大事なんです。

好きなこと=心の距離を縮める一歩

私は体験レッスンの最初に、必ず自己紹介の時間を設けています。紹介するのは次の3つ。
1つ目は「名前」、2つ目は「誕生日」、そして3つ目は…生徒におまかせします。

なぜあえて自由にしているかというと、そこが会話のきっかけになるから。
たとえば「好きな食べ物」だったり、「好きな動物」だったり、「最近ハマっていること」だったり。

多くの子どもたちは自然と「好きな〇〇」を選んでくれます。
これが、その子の“今”を知る入り口になるのです。

興味が「楽しい」につながる

「好きなこと」を共有する時間は、お互いに少しずつ心を開くきっかけになります。特に体験レッスンのような短時間では、お互い探り探りなことも多いですよね。

そんなとき、「アニメが好き」「絵を描くのが好き」「スポーツが好き」など、生徒の“好き”を聞くと、その子の個性や生活が見えてきます。

ある日、「スポーツが好き!」と話してくれた生徒に「何のスポーツ?」と聞いたら、「サッカー!」という答えが返ってきました。

実は私、サッカーにはあまり詳しくありません。けれど、「どんなところが好きなの?」「魅力を教えて!」と話を広げていくと、生徒の目がキラキラ輝いてきました。

「知らないことでも、興味を持って聞いてもらえた」


そんな経験が、生徒の中で「もっと話したい!」「この先生、話しやすい!」という気持ちにつながっていくのだと思います。

勉強に雑談はいらない…?

私は学生のころ、授業中に雑談を交える先生が大好きでした。
教科書の内容から派生したお話や、先生のちょっとした体験談。そんな雑談のほうが、教科よりも印象に残っていることさえあります。

思い返すと、雑談をする先生たちは「自分を出してくれていた」のだと思います。
だからこそ、親しみがわき、自然と「もっと知りたい」「この授業、楽しい」と思えていたのかもしれません。

雑談は「楽しい」の裏側にある大事なスパイス

たった1時間の授業でも、「楽しかった」と感じてもらえる時間には、学びだけでなく“なんてことのない雑談”が隠れていることが多いです。

勉強はもちろん大事。でも、勉強の中に「ちょっとした会話」があることで、生徒の気持ちはぐっと動きます。

だから私は、これからも雑談を大事にしていきたいと思っています。

そしてそんな雑談エピソードを【ある日の小話】として定期的に載せていきたいと思います。

お楽しみに!

(沢村)