【「話せるのに書けない?」をどう埋めるか】海外で育つ子の日本語力
今回は【コラム】として、海外在住のお子さんによく見られる
「話せるのに書けない」というギャップについてお話しします。
会話はできるのに、書こうとすると止まる
レッスンでもよくあるのが、
話しているときはスラスラ日本語が出てくるのに、
いざ作文になると手が止まってしまう、という場面です。
これは決して珍しいことではなく、
むしろ海外で育つお子さんにはとても自然な状態です。
なぜなら、「話す」と「書く」は同じ日本語でも使っている力が違うからです。
「話す」は瞬発力、「書く」は整理力
会話は、その場で思いついたことを言葉にしていく力。
多少あいまいでも、ジェスチャーや流れで伝えることができます。
一方で「書く」は、
・文の形を整える
・語彙を選ぶ
・順序立てて説明する
といった、“考えを整理する力”が必要になります。
つまり、話せるからといって書けるとは限らないのは、当然のことなんです。
ギャップを埋めるヒントは「言葉にしてから書く」
では、どうすればこの差を埋められるのでしょうか。
おすすめなのは、「いきなり書かせない」ことです。
まずは、
「何を書こうとしてるの?」
「それってどういうこと?」
と、口で説明させてみる。
一度話せた内容は、
“すでに頭の中で整理された状態”に近いので、書きやすくなります。
「話す→書く」の橋渡しをつくる
例えば、
・話した内容をキーワードだけメモする
・一緒に文の形に整える
・短い一文から書いてみる
といったステップを踏むことで、
「話す力」を「書く力」に少しずつ変えていくことができます。
最初から完璧な文章を求める必要はありません。
大切なのは「書けた経験」
「書くのが苦手」と感じている子ほど、
“書けた!”という経験が少ないことが多いです。
だからこそ、
・一文でも書けた
・最後まで書ききれた
そんな小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
ことばの力をつなげていく
話すことができるというのは、
すでに大きな土台があるということ。
そこに少しずつ「書く力」を乗せていくことで、
表現の幅はぐっと広がります。
海外で育つからこそ生まれるこのギャップも、
見方を変えれば「伸びしろ」です。
焦らず、一歩ずつ。
「話せる力」を「書ける力」へとつなげていけるといいですね!
(沢村)