「わからないところがわからない」を抜け出す、3つの質問

英語(英検対策)・国語・社会・理科を教えている左雲(さくも)です。小学生低学年から高校生まで、年代を問わず幅広く担当しています。 わたしのブログでは、日々の授業での経験をもとに、勉強の取り組み方や成功事例、時には生徒と話し合った時事問題などについて綴っています。

授業で「どこがわからない?」と聞くと、「全部」と返ってくることがあります。

でも、本当に全部がわからない子はほとんどいません。ただ単にわからない場所を指させないだけなのです。

東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同調査「子どもの生活と学びに関する親子調査2022」によると、「上手な勉強のしかたがわからない」にあてはまると答えた小4〜高3生は67.5%。2019年の57.2%から、4年で10.3ポイント増えています。

中学生だけを見ると68.1%です。さらにこの調査では、成績ともっとも強く関連していたのは学習時間ではなく、学習方法の理解でした。やり方が定まらないまま机に向かう時間だけを増やしても、思ったほどには報われないということです。

わからない場所を見つける作業は、センスではなく手順です。

私が授業で使っている質問は3つあります。これを自分で学習する際にも取り入れることで、先生がいなくても自分でも前に進んでいくことが可能です。

ぜひ取り入れてみてください。

1.「どこまでならわかる?」

つまずきの原因は、たいてい今日学習した単元より手前にあります。以前、一次方程式が解けないと言っていた中学生に一行ずつ指をさして「ここまではいい?」と確認していったら、止まったのは移項ではなく、分数の通分でした。

前に進もうとするのではなく、わかる地点まで後ろに下がる。子ども自身が「ここまでは大丈夫」と言えた瞬間、「全部わからない」は「ここがわからない」に変わります。

2.「この問題は、何を聞いているの?」

答えが出ないとき、実は問題文の意味を取り違えていることがよくあります。英語の並べ替えでも、国語の記述でも同じです。設問を自分の言葉で言い直してもらうと、「理由を書く問題」を「気持ちを書く問題」と読んでいた、といったズレが見つかります。

解き方以前に、何を求められているかの読み違いだったわけです。

3.「何も見ないで、もう一度解ける?」

解説を読んで「なるほど」と思った状態は、他人が歩いた道をながめただけと言えるでしょう。理解したかどうかは、ノートを閉じて同じ問題をもう一度解けば5分でわかります。

ここで手が止まるなら、それが今日の「わからないところ」。

がっかりする必要はありません。むしろ、探していたものがようやく見つかったということなので確実に前に進めているということです。

おわりに

この3つは、先生が投げかけるだけでなく、いずれも、勉強する自分に向けて使えるようになる質問です。

海外にお住まいのご家庭では、日本語で気軽に質問できる相手が身近にいないこともあります。だからこそ、自分の理解がどこまでできているかを自分でなぞれる子は、環境が変わっても学び続けられます。「全部わからない」と言っているお子さんがいたら、まずは「どこまでならわかる?」から始めてみてください。

優心オンラインでは、海外在住者専門の個別指導塾として、指導経験の豊富な講師陣が、生徒一人ひとりの理解度や興味、学習環境に合わせてきめ細やかなサポートを行なっています。

ただ勉強ができるようになることを目指すのではなく、ひとりひとりのお子さんが楽しんで勉強に取り組み、生きる力を身につけることに重きを置いています。

海外にいながら、日本の学校の学習に合わせて進めることも可能です。 お子さんの学習について何かご不安な点があれば、ぜひ一度当塾にご相談ください。

参考文献

東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所 共同研究プロジェクト「子どもの生活と学びに関する親子調査2022」結果速報(2023年4月11日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001135.000000120.html

同レポート(ベネッセ教育総合研究所サイト) https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=5855ost_908.html